「山ごはんに挑戦してみたい…!」
「どんな道具をそろえたらいいのかわからない…」
「山で料理している人がうらやましい!自分もやってみたい!」
という方にこそ、最初に知っておくのと知らないのとでは全然違う情報が沢山あります!今回はそんな情報をまとめてみましたので、道具選びや山ごはんタイムの充実にぜひともお役立てていただければ嬉しいです!
自己紹介
山ごはん屋のいーぬいです!「山でごはんを作って食べる!!」ことの感動を多くの人に味わって頂きたくて、 Twitter(Follow @iinui88)・ブログを中心に情報発信しています。
・高校時代山岳部
・アラサーリーマン
・丹沢、奥多摩エリアによく出没
・山岳医療救助機構アウトドア ファーストエイドbasic provider 認定
山ごはんの魅力に取りつかれて…
「山で食べたカップラーメンが最高に美味しい!!」というお話は、誰もが一度は耳にしたことがあると思います。
絶景と達成感の中で食べるごはんは最高です。あまりに印象深くて、一週間前に食べたごはんは忘れてしまっても、数年前に登った山で食べたごはんはずーっと覚えているものです。それくらい、山ごはんは感動をくれるものだと思っています。
「最高においしい味」をとことん追求していけば、きっと料理そのものの味だけではなくて、どこで、誰と、どんな気持ちで食べたのか、そのすべてが大事な要素になります。わいわい皆で囲む山ごはんも楽しいし、ソロ登山で自分の力だけで登り切った後に山頂で食べる優勝飯の味もまた格別です。
山ごはんには、とびきりの感動を与えてくれるパワーがあります。「死ぬまで忘れられない一生の味!!」にもっともっと出会えるようになります。だからこそ、少しでも気になった方はぜひ、山でごはんを作ってみてはいかがでしょうか?
このブログを通して、少しでも「忘れられない山ごはん」に出会う人が増えてくれれば嬉しいなと思っています。
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(おかげ様で好評いただいております‼ありがとうございます‼)
先に知りたかった!よくあるトラブルと対策
おすすめ道具を紹介する前に、先ずはありがちなトラブルを紹介します。
登山やキャンプで料理する方々にとっては、あるなるなお話ばかりじゃないでしょうか…。
後半にご紹介する道具では、こういったトラブルをなるべく回避・解決しやすいものを選んでいます。
バーナーの着火スイッチがうまく使えない…
バーナーには「イグナイタ」と呼ばれる着火スイッチが付いているものが多いです。この装置、風が弱い場所・屋内では問題なく使えるのですが、風が強い場所・標高が高い場所・寒い場所では使えなくなることが結構あります。
イグナイタが機能しない場合に必ず、かならずライター・メタルマッチは持参するようにしましょう!
着火スイッチが使えず、ライターも忘れて火が使えなかったので、近くの方に貸してもらった…というのはよくある話です…。
風が強すぎて火が弱すぎ…
自宅や平地では普通に使えても、山だと火力が上がらない…というのもよくある話です。山の上では風が強いことも多く、火がついても火力が全然あがらない、ということもしばしば…
15分たってもお湯が沸かない、沸く気配がない…ということもあります(実話)
対策として、風防板を用意する・風に強いタイプのバーナーを使う(ズバリ、SOTOのウィンドマスター。詳細後述します。)といった対策が可能です。
こんな感じで、特に標高の高い場所では風が強いことも多く、風防板が活躍します。
バーナーの台座が小さくて鍋がひっくり返りそう…
バーナーの台座(ゴトク)の大きさはバーナー選びの際に非常に重要なポイントです。往々にして、比較的安いバーナーはゴトクが小さい傾向にありますが、特に大人数分を調理する場合は、ゴトクは必ず大き目のものを選びましょう。
例えばゴトクの小さいバーナーに大き目のクッカーを置くと…
鍋に水を入れただけでもこぼれる予感しかしません…
実際、私の山友達も山頂でホットワインを大量に作ってくれたのに、完成間近で鍋が落ちて惨劇になったエピソードがあります(笑)
この後に鍋がひっくり返りました(実話)
こうした悲劇を避けるためにも、ゴトクが大き目のバーナーを選ぶに越したことはありません。
こういったゴトクの小さいバーナーは避けた方が無難です(安くて魅力的なんですけどね…)↓
焦げがひどい…
安いクッカーにありがちなのが、ズバリ「すぐ焦げる」です。特にメスティンなどのアルミ製のもの、安くて薄い素材のものは、とにかく焦げ付きます。
多少のテフロン加工が施されているクッカーでも、油をしっかりひいても、やっぱり焦げつます。安いクッカーであれば、焼き物をするときは、100%焦げると思ってやった方がいいでしょう。
対策として、焼き物ではなくラーメンなどの汁物をつくる、ホイルシートを使う、などがあります!
後片付けをテキパキやるには
正直に言えば、山ごはんは後片付けが結構めんどうくさいです。基本はティッシュで軽くふいて、家に帰ったらしっかり洗う。ですが、これも細かいポイントに気を付ければ、後片付けがかなりラクチンになります。
・ホイル焼きにする
・焼き物よりスープにする(拭くのが簡単)
・焼き物の後は〆にスープの素を入れ飲み干す
・パンでふいて食べる
特に、行動食でパンを持っていけば、パンで汚れたナイフ・クッカーを拭いて食べることで、ティッシュを持ち帰る必要がありません。
パンで拭く!!かなりオススメの方法です!甘いパンよりは、クルミパンやベースフードのプレーン味などをよく使用しています。
おすすめの道具紹介!
ここからは、私が実際に使ってみて、太鼓判を押せる道具を厳選してお伝えします!
クッカーについて
クッカーとはズバリ食器のこと。メスティン(四角いアルミのはんごう)、山フライパン、縦長のタイプがあります。
ズバリおすすめは「カラーメスキット」
初めて買うクッカー、使いやすいクッカーであれば、私は迷わず「カラーメスキット」をおすすめします!一言でいえば、使いやすくて大きな進化版メスティン、というイメージ。形状は有名なメスティンとよく似ていますが、どちらもたくさん使ってみた結果…メスキットの方が断然使いやすい!というのが私の感想です。
〇袋麺がそのまま入る大き目サイズ
〇袋麺がそのまま入る大き目サイズ
〇焦げに比較的強い
〇フタに取っ手がある。(本体が熱くても持ちやすい)
〇ハンドルがロックされる(傾けてもこぼれにくい)
〇カラーバリエーションが豊富
〇バリ取り・シーズニング不要
〇約4000円でamazonレビューは☆4.4 / 5(327件中)と非常に高評※2024年4月時点
>>カラーメスキットの詳細はこちら
特にバリ取り・シーズニング不要、ハードアルマイト加工で焦げ付きにくい、フタに取っ手が付いている(本体がアツアツでも素手でフタを開けられる)、袋麺もそのまま茹でられる大き目サイズ、という点が非常に便利です。
自分用だけではなく、山友達へのプレゼントとしても購入したことがある程お気に入りのクッカーです。他に持っている人が少ないのもありがたいポイントです。
詳細は以下の記事で、どの記事よりも徹底的に解説しております!是非ともご参考ください!
コスパ重視ならダイソーの「メスティン」もアリ
最初は安く済ませたい!という方には、ダイソーのメスティン(500円)をおすすめします。焼き物は苦手ですが、簡単な煮物や和え物であれば、これで十分。
写真は、冷凍イチゴ・串団子(あんこ味)・無調整豆乳を混ぜるだけの豆乳イチゴぜんざいです!
ですが、このメスティンですと焼き物はすぐに焦げ付いて、しかもなかなか焦げが落ちません…焼き物はやめた方がいいです。あと一人前を作るには、少し量も少な目になります。
>>ダイソーメスティンの詳細はこちら
大人数向け・焼き物向けなら「ヤエンクッカー」がNo1
〇圧倒的に焦げ付かない
〇フライパンと深鍋の2つセット
〇ハンドルは一つしかついていない
〇サイズは2種類。1000はソロ向け。1500は2~3人用向け。
※写真は1500の方です。
〇約7000円でamazonレビューは☆4.4 / 5(695件中)と非常に高評※2024年4月時点
>>ヤエンクッカー1500の詳細はこちら
>>ヤエンクッカー1000の詳細はこちら
初めて使ったときの感動が忘れられません…今まで多くの山クッカーを使ってきましたが、特に「焦げつかなさ」「洗いやすさ」ではNo1だと思っています!
どこよりも詳細にレビュー記事も書いていますので、こちらもご参考ください!
個人的におすすめしないタイプ
山で料理するのに向かないのは、ズバリ、縦長タイプのクッカーです。※ただし、水を沸かすだけの場合は除きます。
例えばこのようなタイプ↓
クッカーの底からは沸騰しているのに、上の方は火があまり通っていない…ということもありがちです。
個人的な意見ですが、縦長タイプのクッカーは吊り下げて使いやすい・側面からも火を充てられることから、登山よりもキャンプや焚き火むきだと思っています。
例えばキャンプの飯盒(はんごう)は、縦長のタイプをしていますよね!吊り下げて火にくべるなら、山フライパンやメスティンは不向きだと思います。
バーナーについて
バーナーも同じように見えて、実は様々な種類があります。
これまで多くのバーナーを使ってきた中でも、特に自信をもっておすすめできるものを紹介します!
ズバリいちおしは「ウィンドマスター」
使い始めてまだ半年程度ですが、これまでのどのバーナーよりも圧倒的に使いやすいです。
「初めて買うバーナーを探している!」
「風が多少あっても着火しやすい・火力がおちにくいバーナーが欲しい!」
という方には非常におすすめできます。
〇価格は4本爪ゴトクとセットで1万円程度
〇風と寒さに圧倒的に強い
〇レビューも非常に高い(amazonのレビューは☆4.7 / 5 (105件))
>>ウィンドマスターの詳細はこちら
基本的にバーナーはガスの噴出口がむき出しなので、風にはめっぽう弱いのですが…ウィンドマスターのガス噴出口は、明らかに他のバーナーと違う形状をしています。ヘッドがすり鉢状にくぼんでおり、この上にクッカーをのせると風が非常に入ってきづらい仕様になっているのです!
この機能のおかげで、点火スイッチもかなり使いやすいです。2024年の4月に、北アルプスの立山で調理したのですが、標高3000m以上の高所でも、点火スイッチで点火できました。
冷凍イチゴ・フリーズドライの甘酒・あずき缶を混ぜて煮るだけの即席スイーツ甘酒です。
結構な風だったのですが、防風板がなくても着火スイッチが使え、しっかり沸騰させることができました!他のバーナーではまず無理な所業だと思います。このバーナーは本当にすごい…。
ウィンドマスターは私が初心者にこそ一番におすすめしたいバーナーです!どこよりも詳しくレビュー記事も書いていますので、ぜひ道具選びの参考にしてみてください!
大人数向けの調理なら「ヤエンストーブレギ」がおすすめ(しかも見た目が抜群にカッコいい!)
ファミリーやグループでの登山で大人数分のご飯をつくるなら、ゴトクの大きい「ヤエンストーブレギ(snowpeak)」が断然おすすめです。
〇価格は1万3千円程度(ちょっとお高め)
〇ゴトクが大きい&3点支持で抜群の安定感。
〇レビューも非常に高い(amazonのレビューは☆4.4 / 5 (683件))
>>ヤエンストーブ レギの詳細はこちら
結構お高めなので、「コスパの良い入門モデルをさがしている」という方向けではないと思っています。(もちろん、多少高くてもずっと使えるものが欲しいという方には自信をもっておすすめできます!)
まさに機能美の究極系です!無駄なところが一切ないのにこの格好良さ。大のお気に入りアイテムです!
こちらにどこよりも詳しくレビュー記事を書いていますので、ぜひ道具選びの参考にしてみてください!
コスパ重視なら「オーリック(キャプテンスタッグ)」もあり
先ずは安めのものから挑戦してみたい…という方には、「オーリック(キャプテンスタッグ)」をおすすめします。
リンク
〇価格は約4000円 ※2024年4月時点
〇ゴトクが大きくクッカーをのせても安定感がある
〇レビューも非常に高い(amazonのレビューは☆4.4 / 5 (2497件中) ※2024年4月現在
以前、友人たちから色々なバーナーを借りて使い比べをしたのですが…このオーリックは非常にコスパがよく、登山でも十分に使用できるスペックです!ただし、風のある場所では火力が極端に落ちますので、こういった防風板はあった方がいいと思います。
安くてもしっかり使えるブランドといえば、信頼の「キャプテンスタッグ」ですね!
一方で、こういった激安バーナーも最近は見かけますが…ゴトクが小さくクッカーを置くと不安定感がすごい・風に弱く自宅であればいいが山だと全然使えない、といった評判を耳にします。(スペックを見ても想像がつきます…)
山でカップ麺をするなら保温ボトルで十分
登山でカップ麺を作るだけであれば、山でお湯を沸かす必要はありません!
早朝にアツアツのお湯を入れれば、お昼になってもカップ麺を作れるくらいの温度をキープしてくれる水筒があります。いくつか種類はあるのですが…特に推したいのが、保温性&携帯性 No1 との呼び声が高いモンベルの保温水筒水筒「アルパインサーモ」です!
〇温度キープ力が素晴らしい。
〇雪山登山でも問題なくカップ麺を作れる。
〇手袋でも開閉ラクチンの超配慮設計。
〇凹みにはご用心
〇カラー、サイズも豊富
〇レビューも非常に高い(amazonのレビューは☆4.2 / 5 (128件中) ※2024年4月現在
>>アルパインサーモ 0.5 L / 0.9 L の詳細はこちら
保温力がイマイチなボトルは多いですが…このアルパインサーモならその点間違いなしです!お昼でもちゃんとお湯がアツアツ!
以下の記事ではアルパインサーモをどこよりも詳しくレビューしていますので、あわせてご参考ください!
参考までに、カップ麺アレンジ集の記事を共有しておきます。登山の昼食に普通のカップ麺だけでは、栄養も満足感も物足りない!そんな方には是非試していただきたいトッピングが沢山あります!
その他お役立ち情報
以上、山ごはんにおすすめの厳選クッカー・バーナー紹介でした!道具選びの際には、是非参考にしてみてください!
道具をそろえた後は、「どんなレシピがいい?」「どの山に登ったらいい?」といった疑問が出てくるかと思います。そんな時には、以下の記事も合わせて参考にしていただけますと嬉しいです!
おすすめレシピ集
先ずは「山で火を使わないでつくれるレシピ」が一番簡単です。バーナーがなくとも、クッカーだけ用意すれば、作ることができます。
バーナーで作るレシピであれば、この辺りが非常におすすめです!山でも作りやすいような工夫を詰め込んだお気に入りレシピを厳選しています。
関東近郊で山ごはんにおすすめの初心者向け登山ルート
山ごはんは楽しいあまりついつい長居してしまうもの…山を選ぶ際には、トイレが比較的多い、ルートが短めなど、気を付けた方がよいポイントがいくつかあります。
以下の記事では、山ごはんにおすすめの登山ルートを厳選して紹介していますので、山選びの際にご参考ください!
「山で食べたカップ麺が一生忘れられない!!」とよく聞くように、自分で作って食べる山ごはんは格別です。生きている限り忘れられない食体験になること間違いナシですよ!!この記事が皆様の新たな一歩の後押しになれば幸いです。 以上、読んでいただきありがと山でしたー!!
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